発達障害者の備忘録 ADHD/浪費/性的依存

ダメ人間が赤裸々に思いを吐き

BLUE GIANTは10巻で漫画史に残る名作となった

3月10日にジャズ漫画「BLUE GIANT」の10巻が発売された。今まで電子書籍で買ってたのだが、コンビニで表紙の色合いとデザインをみて自然と手が伸びてしまった。ネイビーブルーを基調としたデザインがいかにも最終巻然としている。

 

ちょっと名作すぎてどんな感想を言ってもこの感動が伝わりそうにないので、まずは、一度読んでもらいたい。個人的には細野不二彦先生の「電波の城」並の重量感と読み応えのある作品だった。

 

この作品の最大の魅力は、作者が「ジャズ」という音楽がどういう思想を持って成り立っているか、かなり的確に把握していてディティールやストーリーに反映されているところだろう。

 

大半の人にとって「ジャズ」とは、オシャレなカフェなどでのBGMに使用されていて落ち着いてる音楽、という認識だろうと思う。(あくまで一般論。)実際にテレビやカフェのBGMとしてよく使われているがその実、ジャズほど「落ち着き」とかけ離れた音楽はない。

 

そもそも1900年代初頭に、さまざまな人種がうごめくアメリカ南部にて生まれ、ニューヨークで踊れる音楽として台頭してきたのがジャズなので、すこし強引かもしれないけど、今で言うとクラブで流れているEDM的な役割を果たしていた。

 

ただこれは、いわゆるスウィングジャズ、ビッグバンドジャズと呼ばれるものなので、「BLUE GIANT」で扱われているビバップハードバップとは少し違うものではある。ビバップはこうした「踊れるジャズ」のカウンターカルチャーとして発展し、「アドリブ」を重視して芸術性と音楽性を磨いていったものだ。

 

アドリブのぶつかりあうような激しさ、緊張感と鬼気迫る演奏、より進化していこうとする精神をもった音楽がビバップであり、みんながよくきくスタンダードな「ジャズ」なのです。なので、個人的にはBGMに最適!みたいなイージーリスニング的な扱いの並びにジャズがあると「全然最適じゃねーだろ!」と言いたくなるときがある。暑苦しすぎてさらっと聞き流せない。イージーリスニングは好きだし聞くけど、ジャズはちゃうだろ。

 

話がそれたけど、BLUE GIANTはそういった精神性を端的に表したストーリー構成になっていてとてもしっくりくる。そして何がすごいって擬音がかなり具体的というか、ドラムを叩いてるシーンで

 

「チカチ チャッチャッ カカカ チャッチャッチャッ チチカカ」など、作者の中でかなり具体的に曲調をイメージして表現をしているところ。漫画なのに音が聴こえてくるよう。

 

そういった細かい表現のおかげで主人公たちの努力や、ヒューマンドラマが実感をもって読者に届く。

 

具体的に10巻の感想を述べたい気持ちもあるが、ネタバレになるし感想述べたところで感動が伝わらんのでとりあえず読んでほしい。マジでめっちゃいいっす。俺は続編の「ブルージャイアント シュプリーム」も同発だったことを今知ったので明日本屋で買ってきます。